多くの美味しいワインを産出しているチリの気候や土壌は、どのような特長を持っているかご存知ですか?縦に細長い国チリの気候と土壌について迫ってみましょう。

チリの気候と土壌はブドウに最適!

東のアンデス山脈と西の太平洋に挟まれた細長い地形のチリ。
チリの気温と湿度は、ブドウの栽培に最適な環境を作り出しています。
太平洋の寒流の影響で緯度の割には高温にならない地中海性気候は、冷涼な気候といえます。
特に、昼と夜の温度差が大きいため、太陽の光を浴びたブドウの木は日中盛んに活動しますが、夜はゆっくりと休息します。このため、ブドウの実は濃く色づき十分熟すことができます。
また、チリはもともと雨が少なく湿度が低いため、土壌は乾燥しています。
このため害虫があまり発生しないので、農薬を使う必要がほとんどないといわれています。
つまり有機栽培で造られるブドウから、濃厚でフルーティな味わいのワインが出来上がります。
年ごとの気候の変化も比較的少ないため、毎年安定した品質のワインを大量生産することが可能です。

チリのブドウ産地

アコンカグア・ヴァレー(北部) 周囲を1500m級の山に取り囲まれたアコンカグア・ヴァレーは、夏暑く、最高気温は38℃まで上がり、最低気温は10℃まで下がります。午後には冷たい風が吹き、気温が下がることが特徴です。

平均気温は14℃で黒ブドウを栽培するのに最適といわれています。凝縮された味わいのカベルネ・ソーヴィニヨンが生まれます。
カサブランカ・ヴァレーは、サンティアゴより北西へ80km、太平洋に程近い場所にあります。
穏やかな気候により、ブドウがゆっくりと成熟するのが特徴。土壌は主に泥土を含んだ砂質土壌と花崗岩土壌で、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなど白ブドウ品種の生産でも有名です。
この他海風の影響による冷涼な気候で、ピノ・ノワールが注目されています。
レイダ・ヴァレーは、平均気温はチリのブドウ栽培地の中で最も低く、気温の日較差(にちかくさ)はそれほど大きくないため、ブドウが緩やかに成熟し、香りの成分が豊かになる特長を持っています。
そしてレイダにはカサブランカのような遅霜の被害がありません。
朝霧がブドウ畑を覆うのでブドウの酸度が保たれます。この酸が、長い成熟期間がもたらす香りや糖とのうまい具合のバランスを保っています。
最も高いところで海抜180m、緩やかな起伏で、土壌は赤い色の粘土質、花崗岩とシルトの崩積した混合物、花崗岩、一区画にだけみられる石灰質という構成です。

セントラル・ヴァレー(中央部) ブドウ栽培に適した地中海性気候で、文字通りチリワインの中心地です。

アルゼンチンとの国境線となるチリ東部のアンデス山脈と、チリ西部の海岸線と並行するように南北に走る海岸山脈とに挟まれたセントラル・ヴァレーは、海やアンデスの影響が比較的少なく温暖な安定した気候です。肥沃な土地も多く、カルメネールのようなブドウ品種の栽培に適しています。
このうち、最も知名度が高いのがマイポ・ヴァレーで、特にカベルネ・ソーヴィニヨンで有名です。
セントラル・ヴァレー地区の中では最も小さな地域ですが、有名なワイナリーが多い、まさにチリワインの中心地です。
この地区の主な生産者として、コンチャ・イ・トロ、サンタ・リタ、サンタ・カロリーナ、カルメン、エラスリス、ヴィーニャ・ケブラーダ、サンタ・エマ、ヴィーニャ・サン・ペドロ、サンタ・アリシア、ガレージ・ワイン・カンパニー、ヴィーニャ・アルマヴィーヴァ、カルドナル、エル・プリンシパル、タラパサなどが挙げられます。
コルチャグア・ヴァレーなどのサブ・リージョンが有名なラペル・ヴァレーでは、メルローやカルメネールからの赤ワインも評価が高いようです。